皮膚科

トパーズ犬猫クリニック
トパーズ犬猫クリニックのイメージ
住所
伊丹市南本町2丁目1-6
ベクエムハウゼ103
診療時間
AM 9:00~12:00
PM 3:00~7:00
※日・祝も通常通り診療しております。
※往診にも対応いたしますのでご相談
 ください。
休診日
毎週木曜日
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当院の皮膚科治療方針

「できるだけ薬に依存した治療を減らし、症状をコントロールする」
「皮膚病とうまく付き合っていく」

皮膚病について

ワンちゃん猫ちゃんの皮膚について、どんな印象をお持ちですか?
「硬くて丈夫そう」というのが、多くの人が抱く犬猫の皮膚のイメージです。
しかし、実はワンちゃん猫ちゃんの皮膚の厚みは人間の半分以下。人間よりもデリケートです。
さらにワンちゃん猫ちゃんは異常を感じる部分をしつこく舐めるため、あっという間に悪化してしまうことも多く、悪化すればそれだけ治療にも時間がかかってしまいます。

皮膚は、飼主様がわずかな異変にも気付くことができる数少ない部位です。
「毛が抜けている」「いつもより赤いかも?」など、少しでも異常を感じたら早めに診察を受けられることをお勧めします。

皮膚病の種類

皮膚病の種類画像

「皮膚病」と一言で言いますが、そこには様々な原因があります。
まずは主な皮膚病の種類について簡単にご説明します。

アレルギー性皮膚炎

ワンちゃん猫ちゃんに多いアレルギーは以下の3つです。

1犬アトピー性皮膚炎
花粉やダニなどの環境アレルゲンが関与した、特徴的な症状と痒みを伴う皮膚炎です。
2食物アレルギー
食物中のタンパク質に対するアレルギーです。皮膚炎だけでなく、消化器などに症状が出ることもあります。
3ノミアレルギー
ノミの唾液に対するアレルギーにより発症します。

感染性皮膚炎

様々な病原体が皮膚に感染することにより起こる皮膚炎です。

1細菌性皮膚炎
常在菌である黄色ブドウ球菌が原因となることが多いですが、その他の細菌による皮膚炎もあります。
2マラセチア性皮膚炎
マラセチアという酵母菌によって引き起こされる、ベタベタした脂っぽい皮膚炎が特徴です。
アレルギーが関与しているとも言われています。
3皮膚糸状菌症
皮膚糸状菌という真菌が皮膚に感染することで発症します。
人間にも容易に感染するため注意が必要です。
4毛包虫症
ニキビダニという寄生虫が原因となる皮膚炎です。ニキビダニは正常な犬猫の皮膚に存在し通常は無害ですが、体力・免疫力の低下、基礎疾患の存在などにより発症すると考えられています。
5疥癬
ヒゼンダニが皮膚の角質層に寄生して起こる感染症で、激しい痒みが特徴です。

その他

ホルモン異常、自己免疫疾患、腫瘍など、他にも様々な原因が存在します。

皮膚科診療について

皮膚病の原因により治療方針が大きく異なるため、原因を特定し、それに合わせた治療を行っていくことが皮膚科でも大切です。

【当院の皮膚科診療の流れ】
問診(症状・発症部位・年齢・ライフスタイル(飼育環境や食生活)・経過・痒みの強さなど)

基本的な検査

必要に応じて追加検査

治療
ご家庭でのケアに関する指導

皮膚病は、診察で病変を観察するだけでは分かりえないこと(これまでの経過や生活環境など)が診断のための重要なヒントになります。そのため、丁寧な問診が皮膚科治療には不可欠です。時間をかけて飼主様に確認させていただき、検査と合わせて原因を検討していきます。
基本的な検査での原因特定が困難な場合や治療効果が思わしくない場合などは、ご相談させていただいた上で追加検査に進むこともあります。
皮膚病の原因は多岐に渡るため、当日の診察だけで確定診断するのは困難なケースが多々あります。少しでも早い診断につなげるために、飼主様からペットの日々の情報を頂く「問診」は非常に大切なポイントになります。

当院の治療方針として「できるだけ薬に依存した治療を減らし、動物への副作用を軽減した上で、症状をコントロールする」ことを目標にしています。しかし、原因や症状によっては長期間の投薬を避けられないケースもしばしばあります。
また、アレルギー疾患などの慢性的な皮膚病の場合、その病気と「うまく付き合っていく」ことが大切です。完全に痒みや症状を抑えることが目標ではありません。人のアトピー性皮膚炎のように、「多少の症状はあっても動物がストレスなく生活できる、飼主様もあまり気にならないレベルにコントロールすること」が目標であることを、飼主様にまずご理解いただくことも大切です。
そして、「皮膚病の治療≠単に痒みを抑えること」、これも必ずご理解いただかなければいけません。


皮膚病の検査と治療

当院で実施している検査と治療です。

基本検査

 スクレ―ピング検査
皮膚の表面を削り取って上皮や鱗屑(フケ)、被毛などを顕微鏡にて観察します。
外部寄生虫の診断に用います。
 スコッチテスト
セロハンテープを皮膚に粘着させ、それを簡易染色し、顕微鏡にて観察します。
外部寄生虫、細菌、酵母様真菌の診断に用います。

追加検査

 真菌培養
特殊な培地を使用し、真菌を培養する検査です。
皮膚糸状菌の診断に用います。
 抗生物質感受性試験
細菌性皮膚炎(膿皮症)が認められた場合、原因菌に対して効果のある抗菌剤を特定するための試験です。
 アレルギー検査
環境や食物中で感作されている原因物質(アレルゲン)を特定するための検査です。アレルギー性疾患の診断の補助的検査となります。血液を採取し、アレルギー検査機関に検査を委託します。
 細胞診
病変部の細胞を採取し、簡易染色にて細胞の構造や状態、種類などを確認する検査です。(外部検査機関の病理専門医による診断です。)
 皮膚生検
皮膚の一部を切除し、病理組織学検査を行います。結節性の病変、潰瘍性の病変などに有用です。(外部検査機関の病理専門医による診断です。)
 除去食試験
食物アレルギーの確定診断試験です。種類を限定したタンパク質の食事を与え、徐々にタンパク質の種類を増やし、反応を確認します。確定までに比較的長い期間が必要となります。
 血液検査
内分泌疾患に関連する皮膚疾患などを疑う場合、ホルモン検査などの血液検査を行うことがあります。
 その他
腫瘍性病変などの場合は画像検査を行うこともあります。

治療

 内用薬(抗菌剤、抗真菌剤、殺ダニ剤)
感染の原因菌や寄生虫をコントロールするために使用します。二次的な感染を防ぐ目的で使用することもあります。
 内用薬(抗炎症剤、抗掻痒剤など)
症状緩和、痒みの軽減などを目的に使用します。
以前は副腎皮質ホルモン剤(ステロイド)の使用が中心でしたが、最近では副作用の少ない抗掻痒剤の使用や、予防目的で抗ヒスタミン剤を使用するなど、ステロイドにできるだけ頼らない治療も増えてきました。
 内用薬(免疫抑制剤)
アレルギーは「過剰な免疫反応」なので、その反応を抑制して症状を緩和させます。やや高価な薬で、即効性はありません。
 外用薬(抗菌剤、抗炎症剤、抗掻痒剤)
多くの皮膚用外用薬は抗菌剤、抗真菌剤、抗炎症剤の合剤です。局所的な症状の場合に使用します。
内用薬に比べて投薬は簡単ですが、舐めてしまって薬の効果が得られない、塗布した部位にしか効果がないなどの弱点があります。
 外用薬(殺ノミ剤、殺ダニ剤)
最近では滴下タイプやおやつタイプが主流となり、簡単に投薬できるようになりました。投薬後に寄生虫が吸血すると、薬の効果で死滅します。予防的に使用することが多い薬です。
市販でも似たような滴下タイプが比較的安価で販売されていますが、効果が低く薬の持続期間もかなり短いため、動物病院処方のものを使用するようにしましょう。
 注射薬(インターフェロン)
免疫物質の調節をすることで症状を緩和させます。犬アトピー性皮膚炎に有効で、体質改善的な意味合いがあります。通院での注射による治療になります。
 シャンプー療法(薬浴)
皮膚疾患においてスキンケアは非常に重要です。薬と異なり副作用がなく、自宅でケアができるのが長所です。感染性の場合は殺菌・消毒系のシャンプーを使用します。また、保湿成分により皮膚バリア機能を改善する目的でも使用します。
効果を最大限発揮するためにはシャンプーの使い方(回数や実施方法)が重要なポイントとなります。当院ではシャンプーをお渡しする際に使い方の説明も必ず行っています。
 保湿剤
保湿剤には様々な種類がありますが、最も効果が高いとされているのがセラミドです。乾燥肌の改善、皮膚バリア機能の改善などを目的として使用します。たかが保湿、されど保湿。非常に重要な治療の一つです。
 食事
食物アレルギー対策として使用します。除去食試験やアレルギー検査で得られた特定のアレルゲンを含まない食事を与えることで、症状の緩和を目指します。また、炎症のコントロールに関わる栄養素である脂肪酸の調整をしている食事も多いので、食物アレルギーだけでなく他のアレルギーにも有効なことも多いです。
市販の「低アレルギー食」には注意が必要です。アレルゲンはその動物によって異なりますので、全ての動物に対して低アレルギーの食事などは存在しません。
 サプリメント
皮膚疾患の代表的なサプリメントは脂肪酸製剤です。細胞の周りにある細胞膜は脂肪でできており、その組成をサプリメントで調整することで炎症促進物質の産生を抑えることができます。ただし、効果に対して過度な期待はできません。その他にも皮膚用サプリメントが市販されていますが、科学的根拠のないものも多いです。
 減感作療法
アレルギー検査で得られた結果をもとに、特定されたアレルゲンを体内に注射します。少量からスタートし、その物質に体を慣れさせる治療です。治療にはそれなりの費用と時間がかかります。治療開始時は週1回の注射、最終的には月1回から年1回程度の注射を継続します。
 その他
腫瘍などの場合、摘出手術が必要になる場合もあります。また、内分泌疾患や自己免疫疾患などによる皮膚病の場合は元疾患の治療が必要です。

「うちの子は皮膚病だからステロイドがやめられないの…」と諦められていませんか?まだ他にもできることがあるかもしれません。
当院では、継続した治療やケアが必要と判断した場合は、飼主様としっかり相談させていただいた上で治療方針を決めるよう心がけております。皮膚病でお困りのことがございましたら、些細なことでもお気軽にご相談ください。

最後に、アレルギー疾患などの慢性的な皮膚病の場合は飼主様の協力が必要不可欠です。
皮膚病の治療は、「ただ痒みをとること」が目的ではありません。その原因に対してできる治療を、獣医師と信頼関係を築き、お互いに協力し、話し合い納得しながら進められることをおすすめいたします。

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